住宅性能表示制度とは
耐震性、省エネ性など住まいに関する性能を10項目にわけ、それぞれに投球や数値が示されます。これは国が定めた共通の基準であり、安全性や性能の違いをよりわかりやすくするものです。 外から判断しにくい性能を優先しています。
性能の表示項目には10分野29項目があります。
これらのモノサシは、住宅の外見や簡単な間取図からでは判断しにくい項目が優先的に採用されています。
すべての等級が最高等級である必要はありません
高い等級を実現するためにはそれなりの費用が必要です。また、例えば窓を広くすると地震などに対する強さの等級が低くなる可能性がある等、10分野の性能の中には、相反する関係のものもあります。
また、建築基準法にもともと定められている性能項目については、最低等級である等級1は建築基準法程度の性能として設定されています。
したがって、費用と自分自身の希望を考慮しつつ、どの性能を重要と考えるかが決め手となります。
<10分野の概要>
@地震などに対する強さ(構造の安定)
地震などが起きた時の倒壊のしにくさや損傷の受けにくさを評価します。等級が高いほど地震などに対して強いことを意味します。等級1でも、建築基準法を満たす住宅なので、大地震が起きても倒れてしまうことはまずありませんが、性能表示制度を使うと、評価機関が建築工事を検査するので、ミスや手抜き工事の防止に役立ちます。このほかにも、強風や大雪に対する強さに関する評価もあります。
A火災に対する安全性(火災時の安全)
住宅の中で火事が起きたときに、安全に避難できるための、燃え広がりにくさや避難のしやすさ、隣の住宅が火事のときの延焼のしにくさなどを評価します。
B柱や土台などの耐久性(劣化の軽減)
年月が経っても土台や柱があまり傷まないようにするための対策がどの程度されているかを評価します。等級が高いほど柱や土台などの耐久性が高いことを意味します。木造の場合は主に土台や柱が腐らないようにするための対策、鉄筋コンクリート造の場合は主に柱や梁のコンクリートがもろくならないための対策、鉄骨造の場合は主に鉄の部分が錆びにくくする対策を評価します。
C配管の清掃や補修のしやすさ(維持管理への配慮)
水道管やガス管、排水管といった配管類は一般に構造躯体の修繕などを実施するよりも早く取り替える必要があります。そこで配管の点検や清掃のしやすさ、万一故障した場合の補修のしやすさなどを評価します。等級が高いほど配管の清掃や補修がしやすいことを意味します。
D省エネルギー対策(温熱環境)
暖房や冷房を効率的に行うために、壁や窓の断熱などがどの程度されているかを評価します。等級が高いほど省エネルギー性に優れていることを意味します。
Eシックハウス対策・換気(空気環境)
接着剤等を使用している建材から発散するホルムアルデヒドがシックハウスの原因のひとつとされているため、接着剤を使用している建材などの使用状況を評価します。建築工事が完了した時点で、空気中のホルムアルデヒド等の化学物質の濃度などを測定することも可能です(ただし、測定はオプションです)。また、住宅の中で健康に暮らすためには適切な換気が必要なので、どのような換気設備が整えられているかについても評価します。
F窓の面積(光・視環境)
東西南北及び上方の5方向について、窓がどのくらいの大きさで設けられているのかを評価します。
G遮音対策(音環境)
主に共同住宅の場合の評価項目で、上の住戸からの音や下の住戸への音、隣の住戸への音などについて、その伝わりにくさを評価します(この評価項目はオプションです)。
H高齢者や障害者への配慮(高齢者等への配慮)
高齢者や障害者が暮らしやすいよう、出入り口の段差をなくしたり、階段の勾配を緩くしたりというような配慮がどの程度されているかを評価します。
I防犯対策
外部開口部(ドアや窓など)について、防犯上有効な建物部品や雨戸等が設置されているかの侵入防止対策を評価します。
→各性能は第三者である「指定住宅性能評価機関」が客観的かつ公平な建設評価と4回の現場検証が行われます。
→第三者機関によって検査を受けた住宅は、設計段階での各項目の投球や数値を記した「設計住宅性能評価書」と設計段階での投球や数値を守って、実際に建設された事を証明する「建設住宅性能評価書」が交付されます。